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虚栄の街

先日、木曽へ行った時、木曽に住む友達とシビアな話になった。

「この街は俺達が高校の時からまるで変わりない。むしろ、衰退した。」

それは、町を仕切る人達が、町の人達も、常に現状維持を守り続けた結果だ。

多くの人が保守なだ。

今の暮らしはそれほど困っていないから、改革…新しい試みなどいらない。むしろ失敗したら、誰が責任を取るのだと、ずっとやってきた結果がこの街だ。

一個人の危機感など聞いてもくれない。

そして、その昔のこの街の繁栄を自慢げに話し出すのだ。

 

若者は敏感だ。

自分の未来が街の年寄り達より長く、可能性があるからだ。

常にアンテナを張り巡らせている。

だからこの街に見切りをつける。

優秀なヤツからどんどん見切りをつける。

家の事情で帰って来た若者は、ずっと街を抜け出せなかった若者たちから、都落ちと白い目で見られる。

ずっと街を抜け出せなかった若者たちは大人になり、街の権力者となる。

がしかし、外を知らないから、

現状維持が精一杯。

こんな悪循環が、どこの街にもあり、

その街は決まって衰退している。

 

さあ、貴方ならどうする?

街を脱けだす?

街の復興に尽力する?

そっと限界が来るまで、じっと我慢して、

街と運命を共にする?

 

ねぇ、貴方ならどうする…?

写真はイメージです。